●クラッチ交換
お疲れ気味のクラッチディスクとカバーを交換します。ダイアフラムスプリングが磨耗しています。潤滑不足や固着したレリーズベアリングで無理をした場合は、より酷い状態になります。カバーに関してはダイアフラムスプリング固定用リペットの緩みの点検も行います。滑りや振動の症状は出ていませんがエンジンを降ろしたついでにディスクも交換します。車載状態でも交換できますが、ラジエーターを撤去してエンジンルーム内でエンジン本体をずらして行うのは、4気筒ではスペースが無くやり難いので降ろしてしまった方が楽です。ついでにエンジンルームの清掃もできます。
左が取り寄せた純正同等品のカバーとディスクです。右は今まで使用していたアイシン製。トーションスプリングが小ぶりな4つから大き目のものが3つになっています。今回はJA71ジムニー用を購入したのですが、以前のものはST10キャリィのものです。SJ20にはSJ10,30等の2サイクル車用と、JA71の4サイクルターボ用が流用できる事は確認していますが、それでも部品としては種類が別にされているようなのでこのトーションスプリングの仕様というのも発生するエンジントルクに見合ったものになっているのかも知れません。といってもミッションへの負荷に関する部品なので細かい事は解らないのですが。
センター出しをして組み込んだら作業完了です。ボルトのガムテープ巻きやT/Mのメンドラ加工品など、色々と自作可能なツールですが、激安工具ショップで購入したセンター出しツールを使用しています。一度、プロ用で金属製のホンモノのツールを使用した事があるのですが、流石というか素晴らしい使い心地でした。それに比べれば劣りますが、ちゃんと使えています。価格も安いものですので一つ持っていると良いかもしれません。派手なピンク色ですが現在はモデルチェンジされて色が変わっていたと思います。
最後にエンジンを搭載してクラッチ調整でおしまいです。クッショニングプレート、ダイアフラム、トーション各スプリングがヘタっていたこともあり、良好なフィーリングが戻りました。
●クラッチカバー固定ボルト 締め付けトルク 180〜280kg-cm